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宮舘side





あの日、この人達を悲しませる位ならグループには戻りたくないと思った。

せっかく仲良くなれても、皆はアイドルの宮舘涼太を望んでいる。それなのに俺は元には戻れない。
戻った″フリ″しかできない。

それは結局、アイドルの宮舘ではなくその真似事をしているただの一般人の俺なわけで。皆が望んでいるわけではないから。



期待させて悲しませるくらいなら、もう戻らなくてもいい。そう思ってしまった。


退院の日に滝沢さんが来てくれるらしいから、その日に改めて断りをいれる。一般人として生きていくと。
滝沢さんには、申し訳ないけれど。


だから、もう皆にも会う必要はない。
まだ会ってない方には申し訳ないけれど、知れば知るほど悲しい顔をみると思うと辛いから。




それなのに俺の体はまだ戻る事を望んでいる。
先生にダンスを褒めてもらってから、ダンスの練習をし始めた。自分のすることを人に喜んで貰えるのは嬉しかった。

でも何よりダンスが楽しかった。踊っている間は何も考えなくていい。


昔の小さい時に踊った曲は、今でも染み付いている。
1番好きな曲で、仲の良い友人と息を揃えて踊っていた気がする。


踊りきった後は達成感でいっぱいになる。この達成感だけは、忘れたくない。
退院したら働きながらストリートダンスでも始めようかな、なんて思いながら部屋に戻ろうとすると、



宮舘『....え?』

渡辺『あ...。』



確か、同じグループのメンバーの人だ。まさか、踊っていたの見られたかな。辞めるっていったのに未練がある奴って思われたかも。


ぐるぐると頭の中で色々と考えた後、きまづい空気に逃げようとしたら、突然びっくりする言葉を掛けられた。




宮舘『...すみません。戻ります。』

渡辺『あ!...あの、さ。
一緒に、踊らないか。もう1曲だけ。』

宮舘『え...?』

渡辺『この曲わかるか?』



そう言って見せられた画面には、これまたダンススクール時代に踊りまくっていた曲。もちろんよく分かっていた。


なんとなく、まだ踊りたい気持ちがあったから思わず頷いていた。先程までは逃げたかったのに。その空気を一瞬にして変えたこの人は何者なんだろう。


一緒にいて何故か、安心する。落ち着く。
そんなに会話はしていないのに。




曲が流れると会話は一切ない。それなのにまるで一緒に踊っていたかのように振りも、タイミングもピッタリ。

なにより、まともに会うのは初めてなのに何だか懐かしくなっていたんだ。

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設定タグ:宮舘涼太 , 目黒蓮 , SnowMan   
作品ジャンル:タレント
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りん(プロフ) - ともみさん» こちらこそ、素敵なメッセージありがとうございます! (2022年5月28日 13時) (レス) id: 9dd6c9cdd9 (このIDを非表示/違反報告)
ともみ(プロフ) - 涙が止まりませんでした。素敵な小説をありがとうございます。 (2022年5月28日 0時) (レス) @page33 id: aad3573941 (このIDを非表示/違反報告)
リセル(プロフ) - りんさん» いえいえ! (2021年10月17日 21時) (レス) id: d52ea51f4a (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - リセルさん» ありがとうございます!訂正します! (2021年10月17日 21時) (レス) id: 397729a488 (このIDを非表示/違反報告)
リセル(プロフ) - すみません、更新された最後のページで、分かり切っただと思いますよ! (2021年10月16日 2時) (レス) @page25 id: d52ea51f4a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:りん | 作成日時:2021年6月16日 1時

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