❅·̩͙55 ページ15
渡辺は何も言わないで自分の部屋に入った。
当たり前のようにだてもついていく。
流石にこの重い空気を察したのか、
一瞬目を輝かせたルーナすら何も発さない。
…なのに、あろうことかだては彼女を呼びつけた。
つまりルーナも彼の抱える大きなものを知っている。
その事実が耐え難くて、黒い感情が湧き上がった。
深｢おかえり。翔太なんかあったの｣
傷一つついていない4人と年下組が心配そうな顔で私を見ていた。
…そんなのは、私が知りたい。
幼なじみにしか破れないバリアが貼られたのだ。
私ほど彼と分かち合える人間はいないのに。
｢知らない。何も分かんなかった｣
佐｢Aちゃんから来た写真、誰だか分かんなかったから
皆に見せたら舘さんだけ反応したんだよ。
ものすごいスピードで出てったの｣
｢龍、って言ってたけど｣
深｢……龍？｣
ふっかが眉を上げる。
知っているのだろうか。
全員の無言がふっかの次の発言を催促する。
俺もよく知らないけど、と前置きした上で龍の情報が語られた。
深｢確か正式名称は龍ヶ崎事務所だったと思う。
よくある闇金業者のひとつだわ。死ぬほど高利貸しで有名で
まじで行き詰まった人か、ちょっとネジ外れてるやつしか
とてもじゃないけど借りようって気は起こさない｣
そんな所から渡辺の父親は金を借りたのか。
前者か後者か、どっちだったのだろう。
深｢裏ルートで人身売買もやってるって聞いたことあるよ｣
ガチじゃん。
法を掻い潜って｢悪｣をビジネスとする、本気でやばい人たち。
岩｢なんか他言ってなかった？｣
｢…父親の借金を返して貰いに来たって｣
佐｢マジか…いくら？｣
手で3を出す。
頭を抱えた白雪。
高校生にはそんな莫大な金額を返せるほどのアテはないだろう。
様子から察するに、だて以外のメンバーは
渡辺の親のことは知らなかったらしい。
縁を切ったと言いきるのだから、
わざわざ話すことでもないかもしれないが。
阿｢翔太の置かれてる状況と過去を知る必要がある。
情報が足りなきゃ助けられるものも助けられない｣
岩｢同業者でないなら制圧して完了、ってわけにもいかないしな。
今回はちゃんとしっかり準備した方がいい｣
向｢…しょっぴー、大丈夫かな｣
深｢多分舘さんとルーナは知ってんだろーな｣
ガチャリ、と扉が開く音が背後からした。
少し表情の沈んだだてに、皆の視線が集まる。
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カジャ(プロフ) - りんごさん» ご愛読ありがとうございます。なかなか進みませんね…精一杯の勇気を振り絞ってあれだったようです笑 楽しんでいただけているなら嬉しいです。 (5月2日 20時) (
レス) @page36 id: c91b141c55 (このIDを非表示/違反報告)
りんご(プロフ) - お疲れ様です！くっつかへんのか〜ぃの前に、ハグだけか〜ぃ！って海のとこで叫びましたꉂ🤣ワクワクしながら待ってマス！ (5月2日 20時) (レス) @page41 id: ba11269092 (このIDを非表示/違反報告)
りんご(プロフ) - すれ違ったふたりが戻ってきて安心しましたーヽ(；▽；)ノ空気感、好きです♡ (4月29日 22時) (レス) @page36 id: ba11269092 (このIDを非表示/違反報告)
カジャ(プロフ) - りんごさん» 大変申し訳ありません、ご指摘感謝致します。 (4月12日 18時) (レス) id: c91b141c55 (このIDを非表示/違反報告)
りんご(プロフ) - カジャ様、ワクワクしながら拝見してます⋆♡もしかしてですが、45と48が抜けております。 (4月12日 13時) (レス) id: ba11269092 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カジャ
| 作成日時：2024年4月11日 19時
