❅·̩͙56 ページ16
言いたいこと、聞きたいことを全員が堪えた。
だてもこの空気は分かっているはず。
冷蔵庫に入ったミネラルウォーターを取り出し、
半分ほど飲み干してから全員の顔を見渡した。
宮｢…俺からは何も言えないよ。勝手に話せない｣
阿｢情報がいる。力になれるものもなれないんだ｣
宮｢翔太の人生に関わる。だから、翔太に聞いて｣
いちばん早いのは、そう。
渡辺本人に聞くこと。
でもわざわざ辛かった記憶を引きずり出させるのは
出来ないという皆の配慮。
助けたいと思うのは、エゴだろうか。
少なくともここで仲間として生活を共にする彼らが
いちメンバーの窮地に力になりたいと願うのは
迷惑なことなのだろうか。
この問いにもし、彼が首を縦に降るのなら
果たして仲間とは何なのか。
目｢…分かった｣
先陣を切ったのは目黒だった。
その後次々に立ち上がる年下組。
逆に幹部以上は突っ込もうとしなかった。
経験してきたものが邪魔をして
渡辺の貼ったバリアを壊すか壊すまいかと迷っているようだった。
私は、だてに言われた言葉も響いて
上へと消えていった3人の背中についていけない。
知られたくないという気持ちも分かるからだ。
事実、私だって隠している。
階段を上がっていった音に続いて降りてくる足音も聞こえてきた。
渡辺かと期待を寄せたものの、現れたのは女子の影。
リビングに残ったままの4人と私を見て
軽蔑するみたいな眼差しで言った。
｢ あなたたちは翔太くんのことが気にならないのね ｣
上がった3人が降りてくる気配は無い。
今行けば、話してくれるのかもしれない。
ふっかから順に立ち上がる4人も
階段へ向かった。
私は、動けない。
聞きに行くから話してくれるのではなく
自分から話してもいいと思われないと意味が無い気がして。
｢ あなたは？ どうでもいいの？
翔太くんはあなたのことすっごく気にしてたのに。
余計なことにまた巻き込んだかもって ｣
宮｢ルーナ、ちょっと席外して｣
そう言うなら、話してほしかった。
ぶすくれたルーナがリビングから出て
再び階段を上がっていってから
だてが紅茶を2人分入れてくれる。
どうぞ？と椅子を引かれたから素直にそこに座った。
宮｢ルーナ、翔太の元カノなんだ｣
咳き込んでしまったのは
紅茶が熱かったからか、衝撃の一言を食らったからか。
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カジャ(プロフ) - りんごさん» ご愛読ありがとうございます。なかなか進みませんね…精一杯の勇気を振り絞ってあれだったようです笑 楽しんでいただけているなら嬉しいです。 (5月2日 20時) (
レス) @page36 id: c91b141c55 (このIDを非表示/違反報告)
りんご(プロフ) - お疲れ様です！くっつかへんのか〜ぃの前に、ハグだけか〜ぃ！って海のとこで叫びましたꉂ🤣ワクワクしながら待ってマス！ (5月2日 20時) (レス) @page41 id: ba11269092 (このIDを非表示/違反報告)
りんご(プロフ) - すれ違ったふたりが戻ってきて安心しましたーヽ(；▽；)ノ空気感、好きです♡ (4月29日 22時) (レス) @page36 id: ba11269092 (このIDを非表示/違反報告)
カジャ(プロフ) - りんごさん» 大変申し訳ありません、ご指摘感謝致します。 (4月12日 18時) (レス) id: c91b141c55 (このIDを非表示/違反報告)
りんご(プロフ) - カジャ様、ワクワクしながら拝見してます⋆♡もしかしてですが、45と48が抜けております。 (4月12日 13時) (レス) id: ba11269092 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カジャ
| 作成日時：2024年4月11日 19時
