❅·̩͙66 ページ26
その日から、彼とは目が合わなくなった。
話しかけようとすればサッと身を引いて
ルーナかだての所へ行ってしまう。
自分がやったことがそんなに不味かったかと
学校でも帰ってからも頭を悩ませた。
心の中のなにかが、ちょっとずつ減っていく気がして
知らぬ間にもう私は戻れないところまで
来てしまっていたんだと気づく。
他の女のようになりたくないと心の底から思っていたのに
彼がそれを覆した。
皆が集まって何かをする時必ず私の隣にいた頃が
とても輝かしく思える。
話したかった。
欲を言うならまた、歌声が聴きたい。
そんなことを思いながらも
無常に、ルーナの帰国の前日にまで時が流れた。
もうどうだって良かった。
どうせ私はあの子から嫌われているし
渡辺だってルーナとは普通に話すのだから、
そんな様子を見てるのも辛い。
だてが作ってくれるご飯を味も分からないまま食べて
何も言わずお風呂に直行して
すぐ部屋に入って電気を消した。
何でだろう。
どうしてだろう。
楽しそうに、笑ってたのに。
ベッドの脇のサイドテーブルに置いたあの日の証。
恋人の真似事をした私たち。
やっぱり、遊びだったのかな。
私の気持ちがバレてしまったから
釣れた魚には興味が無くなるのかな。
こんな気持ちを抱えたままなら、もう。
ふっかから貰った雪だるまのネックレスは…
コンコン、と扉を叩く音がした。
それでもまだ渡辺かも、と思ってしまう自分が嫌になる。
寝たフリをしようとスルーしたノック。
なのにそんなことはどうでもいいみたいに
私の部屋の扉が開いた。
私を気にかけてくれるのはいつも目黒だから
もしかしたらまた目黒かもしれない。
そう思って、寝ていた体を起こした。
｢ 起きてたんなら、返事してくださいよ ｣
…女の声。
ここで女は、私以外に1人しか居ない。
｢オーストラリアでは寝てる人の部屋に勝手に入んだね｣
散々私を遠ざけたあんたが今になって何の用だ。
やっと挨拶する気にでもなったのか。
｢ …話そうとしたら先々行くから話せなかった ｣
｢今更何を話すっての？｣
｢ 翔太くんのこと ｣
どこまでもどこまでも嫌味を言い
徹底的に渡辺を囲うらしい。
もうそのまま連れていけばいいのに。
｢…何なの？｣
｢ 涼ちゃんも翔太くんもあなたには言わないって言ってた。
だから私が帰ったら、あなたは一生翔太くんの過去を知れない ｣
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カジャ(プロフ) - りんごさん» ご愛読ありがとうございます。なかなか進みませんね…精一杯の勇気を振り絞ってあれだったようです笑 楽しんでいただけているなら嬉しいです。 (5月2日 20時) (
レス) @page36 id: c91b141c55 (このIDを非表示/違反報告)
りんご(プロフ) - お疲れ様です！くっつかへんのか〜ぃの前に、ハグだけか〜ぃ！って海のとこで叫びましたꉂ🤣ワクワクしながら待ってマス！ (5月2日 20時) (レス) @page41 id: ba11269092 (このIDを非表示/違反報告)
りんご(プロフ) - すれ違ったふたりが戻ってきて安心しましたーヽ(；▽；)ノ空気感、好きです♡ (4月29日 22時) (レス) @page36 id: ba11269092 (このIDを非表示/違反報告)
カジャ(プロフ) - りんごさん» 大変申し訳ありません、ご指摘感謝致します。 (4月12日 18時) (レス) id: c91b141c55 (このIDを非表示/違反報告)
りんご(プロフ) - カジャ様、ワクワクしながら拝見してます⋆♡もしかしてですが、45と48が抜けております。 (4月12日 13時) (レス) id: ba11269092 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カジャ
| 作成日時：2024年4月11日 19時
