68❅·̩͙ ページ28
似ていると思った。
その存在を知った時から
目の奥が沈んで笑わない彼女は
何かが気になる人だった。
自分の誘いをちょっと傷つくぐらい拒否して
その癖に目黒には大人しく従ってて。
淡く甘い恋心より先に、灰色のもやもやが心を支配した。
俺は別に夜空なんか見たいと思わない。
何かを美しいと思う気持ちは8歳かそこらで消えてしまった。
でもあの子とアイツが並んで月を見てるところは見たくない。
だから俺が。
そうやってちょっとずつ自覚していった気持ちは
ルーナが来てから加速した。
わけも分からず形だけ付き合ったあいつとは違う。
目黒が行く度
目黒と消えてく度
黒よりもっと深い黒で覆われる。
初めての感覚をたくさん教えてくれた。
崩壊した人生を少しずつ集めて、
ようやくひび割れ程度になってきたところに
彼女はそのヒビまでも治してくれそうな気がしてた。
なのに、こんなことってアリかよ。
どんだけ俺を苦しめたら気が済むんだよ。
どこまで生きても、結局幸せになれねえなら
ここにいたってあの子を好きでいられないなら
もう本当に。
全てを諦めたくなる。
コンコン、とこんな時間にノックが鳴った。
そんなわけないのに期待はしてしまう。
『…何』
入るねと言ってきたのは子供の頃から何回も聞いた声色で
分かってたはずでもがっかりした。
翔太くん翔太くんとくっついてくる様子は
昔と変わらない幼なじみ兼元カノ。
早く帰れと無情にも思っていたけど、今となっては
まだ居て欲しい気もした。
｢ あの人にも話したよ。多分…翔太くんの読みは当たってる ｣
『……は？』
静かに扉を閉めて言い放ったルーナの言葉に
思わず起き上がった。
『なんで勝手に話すんだよ』
そんなの知られたら、ほんとのほんとにおしまいだろ。
｢ あの人にも知る権利はある。
それに隠してたっていつかはバレるよ。
もういい加減幸せになって。じゃないと私が報われない ｣
『…ふざけんな…俺は、』
｢ 好きなんでしょ？だったら尚更だよ ｣
頭ではルーナの言うことが分かる。
もし付き合えたとして、
いつ過去を知られるか怯えたままなのは苦しい。
メンバーにもバレざるを得なかったこのタイミングで
言っておく方が｢正しい｣のは分かってる。
心が追いつかない。
せめて、彼女が無関係だったなら。
少しは話しやすかったのに。
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カジャ(プロフ) - りんごさん» ご愛読ありがとうございます。なかなか進みませんね…精一杯の勇気を振り絞ってあれだったようです笑 楽しんでいただけているなら嬉しいです。 (5月2日 20時) (
レス) @page36 id: c91b141c55 (このIDを非表示/違反報告)
りんご(プロフ) - お疲れ様です！くっつかへんのか〜ぃの前に、ハグだけか〜ぃ！って海のとこで叫びましたꉂ🤣ワクワクしながら待ってマス！ (5月2日 20時) (レス) @page41 id: ba11269092 (このIDを非表示/違反報告)
りんご(プロフ) - すれ違ったふたりが戻ってきて安心しましたーヽ(；▽；)ノ空気感、好きです♡ (4月29日 22時) (レス) @page36 id: ba11269092 (このIDを非表示/違反報告)
カジャ(プロフ) - りんごさん» 大変申し訳ありません、ご指摘感謝致します。 (4月12日 18時) (レス) id: c91b141c55 (このIDを非表示/違反報告)
りんご(プロフ) - カジャ様、ワクワクしながら拝見してます⋆♡もしかしてですが、45と48が抜けております。 (4月12日 13時) (レス) id: ba11269092 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カジャ
| 作成日時：2024年4月11日 19時
